Claude Codeの/simplifyが/code-reviewに改称、effort指定で指摘の深さを変えた

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/simplify を叩く癖がついていた人ほど、今回の変更は最初ちょっと戸惑う。コマンド名が /code-review に変わった。ただの言い換えだろう、と私も思っていた。違った。後ろに effort level を付けられるようになっていて、ここが本体だ。2026年5月21日リリースの Claude Code v2.1.146 の話をする。

結論を先に

名前が変わっただけ、ではない。/code-review high のように強度を指定できる。軽く流したいときは低く、リリース前の最終確認では高く。同じコマンドで指摘の粒度を切り替えられるようになった。私の使い方では、日常のコミット前は無印か低、PRを出す直前だけ high、という二段構えに落ち着いた。

/simplify という名前は「コードを簡潔にする」印象が強くて、レビュー全般に使うには名前負けしていた。改称でようやく役割と名前が一致した、というのが率直なところ。

何が変わったか

公式の変更点は一行だ。「Renamed /simplify to /code-review with an optional effort level (e.g. /code-review high)」。ポイントは optional というところで、引数なしでも従来通り動く。

# 従来の感覚そのまま(デフォルト強度)
/code-review

# 強度を明示する
/code-review high
/code-review low

旧名でしばらく叩いていると改称の案内が出る。私の環境では /simplify がしばらく生きていたが、これは互換のための猶予と見たほうがいい。スクリプトやチームのCLAUDE.mdに /simplify をハードコードしている人は、早めに置換しておくと後で困らない。

実際に試した手順

検証は手元の中規模TypeScriptリポジトリ(約4.1万行、コンポーネント270個ほど)で行った。直前のコミット差分、ファイル7枚・差分412行に対して、強度を変えながら3回回した。

# 差分をステージした状態で
/code-review low
/code-review        # デフォルト
/code-review high

見ていたのは2点。レビューが返るまでの体感時間と、出てきた指摘の件数・深さ。

実測結果(数値)

同じ差分に対しての結果がこうなった。

  • low: 約24秒、指摘6件。命名とtypo、未使用import中心。表面的だが速い。
  • デフォルト: 約51秒、指摘14件。ここに早期returnの提案やnullガード漏れが混ざる。
  • high: 約1分47秒、指摘23件。うち4件は「この副作用は呼び出し側の前提に依存している」という、差分だけ見ても気づきにくい指摘だった。

件数が増えるだけなら正直うれしくない。ノイズが増えるだけだから。だが high の上積み分は、レビュアーが2周目で拾うような種類の指摘に寄っていた。ここが効く。逆に low は、CIのlintで弾けるレベルの指摘が大半で、わざわざAIに見せる意味は薄かった。

限界と注意点

万能ではない。high でも、リポジトリ全体の設計思想に反する変更を見抜けるかというと、そこは差分の外側なので拾いきれない。あくまで「与えた差分の範囲で、どれだけ深く読むか」のつまみだと割り切ったほうがいい。

それと所要時間。high は2分近くかかる。コミットのたびに high を回すのは現実的じゃない。Opus系の effort と同じで、強度はトークン消費と時間に直結する。常用するなら無印、ここぞで high。この距離感を最初に決めておくと無駄が出ない。

あと細かいが、low と無印の差は環境やコード量で揺れる。私のリポジトリでは差がはっきり出たが、小さい差分だと両者ほぼ同じ結果になることもあった。

私見

これはVim時代に、同じ整形でも「軽く揃える」と「徹底的に直す」をキーマップで分けていた感覚に近い。道具の数を増やさず、同じ入口で強度だけ変える。コマンドが乱立しないのは地味に大きい。

個人的には、/code-review という名前になったことで「コミット前の儀式」として定着しやすくなったと感じる。/simplify のままだと、レビュー目的で叩くのは名前と意図がズレていて、結局使わなくなっていた。名前が行動を変えるのは、こういう小さなコマンドほど起きやすい。

次に試すこと

effort level を git hook 側から渡せるか、を次は試す。pre-push のときだけ high、pre-commit は無印、のように自動で強度を出し分けられれば、人間が強度を選ぶ手間すら消える。チームのCLAUDE.mdに「PR直前は high 必須」と一行書いておくだけでも、レビュー品質の下限は上がるはずだ。まずはそこから運用に混ぜていく。

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